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これからの方向性

具体的な取組の方向性

(1) 各分野コンソーシアム

各成長分野における取組を先導する産学官コンソーシアムを組織化し、各成長分野等の広域的な企業・業界等のニーズを踏まえた人材養成のための目標設定・共有、各職域プロジェクトの進捗状況把握・評価、成果等の情報発信を行う。

 

その際、当該分野等において、人材不足の業種・職種や、新産業創出へ対応可能となるために学習を通じて付加価値を必要とする業種などを具体的に設定した上で、具体的に求められる人材像とそれらに必要な知識・技術等の明確化を図るなど、当該分野において優先的に取り組むべき事項等について、産業界等との対話を通じた実質的な連携を図ることとする。

 

各分野の産学官コンソーシアムは、当該成長分野における新しい知識・技術・技能に関するニーズを明確化し、中核的専門人材や高度人材として求められる専門性、マネジメント能力等を想定した体系的な学習ユニット積み上げ方式の枠組み等を検討する。

 

実施体制は、全国的な活動となるよう、専修学校、大学、短期大学、高等専門学校、高等学校等の教育機関、経済団体、企業、職能団体、関係施設、その他関係機関による広域的な連携体制を整備し、実践的な職業能力の育成、学習成果を活用する効果的な学習システムの評価手法の開発など具体的な取組を、産学官協働で実施することとする。

 

また、各分野におけるニーズ等を踏まえ、各コンソーシアムの下で必要な異なる職域プロジェクトを設け、(2)②、③の具体的な取組例を中心に実証を行う。実証作業後は、コンソーシアムにおいて進捗状況を把握し、分野全体の評価を行い、当該分野におけるモデル的な取組をとりまとめ、関係分野の学校や業界等を通じて全国に普及する。

 

(2)職域プロジェクト

企業・業界団体等のニーズが高い職域において、様々な教育リソースを有する専修学校、大学、短期大学、高等専門学校、高等学校などが、それぞれの特性や強みを生かしつつ、企業・業界団体等との連携の下、全国的な標準モデルカリキュラム、達成度評価指標・手法等を一体的に開発・実証する。また、これらの成果は公開し、各教育機関等において活用されるよう全国に普及する。

 

職域プロジェクト①(全国的な標準モデルカリキュラム等の開発・実証)

専修学校、大学、短期大学、高等専門学校、高等学校など、それぞれの特性や強みを生かしつつ、産学官連携強化による中核的専門人材養成のための取組を実施。

●1~2年目

就労、キャリアアップ、キャリア転換に必要な実践的・専門的な知識・技術・技能等の修得のための「全国的な標準モデルカリキュラム」と「達成度評価手法」の開発・実証

●3~4年目

企業・業界団体等が参画する第三者による実践的・専門的な評価手法等について実証(産学官連携による教育活動評価、履修証明制度、ジョブ・カード等の活用)

 

次の②「地域版学び直し教育プログラム」の開発・実証の進捗状況把握及びその成果を踏まえた全国的な標準モデルカリキュラム等の完成

 

職域プロジェクト②(「地域版学び直し教育プログラム」の開発・実証)

日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)等を踏まえ、①で開発された全国的な標準モデルカリキュラム等を活用して、各地域の専修学校等において、地元の企業や業界団体等の人材ニーズを踏まえた「オーダーメード型教育プログラム」の開発・実証を行い、その成果を全国的な標準モデルカリキュラム等にフィードバックするとともに、その課題とノウハウを蓄積し、とりまとめ、全国に提供する。

 

開発・実証する教育プログラムは、社会人、生徒・学生、育児休業中及び育児休業から復帰直後の女性や子育てのために長期間離職している女性等の就労、キャリアアップ、キャリア転換に必要な知識・技術・技能等を身につけるためのものとする。

 

開発・実証する教育プログラムは、①で開発された全国的な標準モデルカリキュラム等をカスタマイズした短期のプログラムや各学校の正規課程に組み込まれたプログラムなど、①との具体的な継続性、連携・活用方法が明確に示されたものとする。

 

開発・実証にあたっては、e-ラーニングの活用や男女共同参画センターなどの女性関連施設との連携強化、託児サービスなど、社会人や女性等が学びやすいプログラムや学習環境に配慮する。

 

職域プロジェクト③(高等学校・高等専修学校と高等教育機関との連携による実践的職業教育)

高等学校や高等専修学校(後期中等教育機関)と専門学校や大学等(高等教育機関)が連携し、生徒が将来手に職をつけていきたいと思うような体験型の「実践的な職業教育アドバンスドコース」など、先進的な教育プログラムの開発・実証を行う。

 

※プログラム・・・1つ又は2 以上の高等教育機関が、特定の目的を設定し、体系的・計画的に編成された一連の教育内容であって、生徒・学生がその教育内容を適切に修了したことを厳正に評価し、もって学位を授与、サーティフィケートを交付
※カリキュラム・・・プログラムの趣旨を踏まえつつ、それを実現するものとして、1つ又は2つ以上の高等教育機関により提供される授業科目の体系

 

(参考) 職域プロジェクトにおける具体的な取組例

産業界等のニーズを的確に捉え、個人の学習成果が社会で生かせるような学習システム構築を目指し、次のような具体的な取組を産学の対話と協働を通じて実施する。

① 成長分野の人材養成を巡る様々な課題についての研究協議

●ニーズ調査・分析(企業・業界団体等に対するアンケート、ヒアリング、文献分析等)
●育成すべき人材像の設定と人材養成の課題の明確化(目標の設定・共有)
●実践的な知識・技術・技能及び問題解決能力や応用力など産業界等が求める能力や資質を体系的に把握
(職業資格や高等教育資格等との関係性を必要に応じて整理)
●開発・実証において必要な人的/物的教育資源の把握・共有への協議(教員・教材・設備・実習等)
●我が国における社会的要請や、政策課題との関係性

 

② 社会人等の実践的な職業能力を育成する効果的な学習体系の構築

●社会人等向けの短期教育プログラムの開発・モジュール化の促進や、これらの短期教育プログラムの積み上げにより正規課程の修了につなげることのできる仕組み(学習ユニット積み上げ方式)の構築

  • ・経済団体、企業、職能団体、関係施設、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等教育機関、職業訓練機関等が参加する「学習ユニット積み上げ方式」の試行導入
  • ・企業等から提案のある課題に取り組むプロジェクト学習や、PBL(Project-Based-Learning)などを活用した、知識・技術・技能を体系的に学習ユニットとして開発
  • ・企業人のキャリアアップや離職者向けの短期教育プログラムの開発、モジュール化した学習ユニットの開発
  • ・短期教育プログラム等の正規課程上の位置づけ付与
  • ・履修証明、単位互換、科目等履修等の活用促進を想定した多様な学習ユニットの開発

●社会人等の多様な学習形態に則したe-ラーニングや学校の通信制を活用
●質の高い学習ユニットを提供するための教職員の資質向上等に向けた取組

  • ・新たな知識・技術・技能を反映したカリキュラム開発、学習者のキャリアパスが描けるような教育課程の編成方法、学習者の達成度評価方法など教育内容・方法改善のための複数校の連携による研修・研究
  • ・企業等と複数校の連携による教員の資質向上等に向けた組織体制整備

●ジョブ・カード制度やキャリア段位制度との連携や、キャリアコンサルタント等の積極的な活用

 

③ 各分野における職業実践的な教育の質の保証・向上に資する取組の推進

●学習者が修得した知識・技術・技能が社会で評価・認知され、就業や社会参加等の場面で生かされるための評価の仕組みを構築

  • ・共通的な到達目標や各分野で求められる知識・技術・技能に関する全国的な標準モデルカリキュラム基準、達成度評価指標・手法(ユニット履修評価・ポートフォリオ評価・企業評価等の実証等)の開発※12
  • ・教育機関・産業界等のインセンティブとなる成果の把握・分析・評価のあり方
  • ・国家資格や検定等との関係整理
  • ・職業能力評価基準、技能検定・業界検定等の活用促進
  • ・技能検定・業界検定等の活用促進
  • ・ジョブ・カードの活用

●複数の教育機関、経済団体、職能団体等が参画するコンソーシアム等の第三者による組織的な教育活動の評価体制構築
※具体的な評価の在り方等については、引き続き検討を行う。

 

④ 後期中等教育機関と高等教育機関との連携による実践的職業教育

高等学校・高等専修学校等と大学、短期大学、高等専門学校、専門学校等の高等教育機関が連携し、生徒が将来就業に向けた職業意識の向上を図るための体験型教育「実践的な職業教育アドバンスドコース」の開発など先進的なカリキュラム開発等を支援。
産学官コンソーシアム(地域型、又は業界型)は、教育活動の全体を通じた体系的な実践的職業教育システムを構築し、各取組のコーディネート機能を担うことが期待される。

  • ・企業・福祉施設等と協同でカリキュラム開発
    (分野例:介護、医療、農業、食、自動車、観光分野、IT等)
  • ・企業提案型の授業プロジェクト(商品開発等)
  • ・複数の後期中等教育機関と高等教育機関において、アドバンスドコースを開発、単位認定等
  • ・産学接続コース(中小企業等における長期実習、デュアルシステム型プログラムの開発等)

期待される効果

  • ・後期中等教育段階における職業意識の向上
  • ・後期中等教育の実践的な職業教育から高等教育団体における職業教育への円滑移行など接続

※高校生は,科目等履修生として、大学の授業科目を履修し、単位を取得することは可能

 

⑤ 女性の学び直し支援

男女共同参画センター等との連携強化により、育児休業中や育児休業から復帰直後の女性、子育てのために長期間離職している女性を対象に、就労、キャリアアップ、キャリア転換に必要な実践的な知識・技術・技能を身に付けるための教育プログラムを開発・実証する。

  • ・女性関連施設等と教育機関、ハローワーク、マザーズ・ジョブカフェ等が協働して、女性の復職等につながる教育プログラムを開発
  • ・開発・実証にあたっては、男女共同参画センター等が行う再就職に向けた不安解消等や再就職後のライフプランニング支援等との連携や、託児サービスなど、女性の学びやすいプログラムや学習環境に配慮

 

 ⑥ グローバル専門人材

職業実践的な教育の学習成果の国際的通用性を確保する取組を推進

成長分野等における中核的専門人材養成として、グローバル化に対応した国内外の産学連携による全国的な標準モデルカリキュラム基準、達成度評価等の質保証の取組を推進するため、アジア地域における質保証の枠組みに関する議論も踏まえつつ、国際的な質保証を伴う職業教育の枠組みづくりや国別のニーズ等に関する調査研究や実証などを戦略的に推進

  • ・海外の職業教育機関と我が国の職業教育機関との協働による質保証を伴う枠組み構築への支援
    (実践的な職業教育プログラムの開発、学生交流、教員派遣、ダブル・ディグリー、ディプロマ、サーティフィケート、単位互換、海外インターンシップ・実習等を含む単位認定などに係る質保証の確立に資する先進的な取組への支援)
  • ・実践的な職業教育のカリキュラム編成、単位の取扱い(教育内容・方法、時間、インターンシップの扱い等)、成績評価の方法などのグッドプラクティスの収集・提供
  • ・海外の職業教育機関との協定等に基づく双方向交流のためのガイドライン策定
  • ・産業界等を含めた国際連携による職業教育・資格枠組みの構築への支援
    (産業界のニーズを踏まえた産学官が参画する分野別質保証の枠組みづくりに資する調査研究、国際的な質保証を伴う職業教育ネットワーク形成、認定プログラムの策定、国際セミナーの開催等)
  • ・その他、諸外国や地域における資格枠組構築の動向等を踏まえ、学習成果が国内外で適切に評価される具体的な取組の検討・推進 等

グローバル化に対応した産学連携による実践的な職業教育プログラムの開発・提供

専門性を基礎とした職業人養成の目的の明確化を図りつつ、

  • ・海外の職業教育機関、海外展開を行う国内外の企業等との連携による双方向型の職業教育プログラム開発・評価
  • ・産業界等との連携によるブリッジ人材育成により、外国人留学生が日本の技術と母国の発展に寄与するノウハウ等が学べる実践的な教育プログラム開発・提供
  • ・海外展開を行う企業の在職者のキャリアアップ等を対象とした学び直し機会の開発・提供(短期教育プログラムも含め、専門性に基づくグローバル・コミュニケーションスキルや国際法務、税務など)
  • ・後期中等教育機関・高等教育機関と海外展開を行う企業等との連携による実践的な職業教育機会の提供・充実

 

(3)高度人材養成のための社会人学び直し大学院プログラムの開発・実証

大学院と産業界等が協働して社会人のキャリアアップに必要な高度かつ専門的な知識・技術・技能を身につけるための大学院プログラムを構築し普及する。このため、大学院を設置する大学において、高度人材養成のための社会人学び直し大学院プログラムに係る開発委員会を設置し、各成長分野等の産業界等のニーズの把握・分析、高度人材養成のための目標設定・共有、プログラムの開発・実証等の取組を実施する。
なお、本プログラムの実施にあたっては、大学院を対象とした既存の予算事業(「博士課程教育リーディングプログラム」等)との目的等の違いに留意する。

 

(4)各プロジェクトの成果の活用

取組の最終段階においては、特に学習成果を活用促進する観点から、産学連携による ア.教育プログラム開発の可視化を図るとともに、イ.学習成果が就業・キャリアアップ等において活用される取組となるために必要な方向性をとりまとめる。

ア.教育プログラム開発の可視化に必要なこと

●教育プログラム

  • ・人材養成の目的の明確化、知識・技術・技能の体系化
  • ・一定のユニット、履修証明、称号・学位等の高等教育資格との関係を明確化
  • ・教育活動・学校運営における質保証(学校評価等における評価の観点)

●単位の実質化(達成目標、修得すべき学習量、内容等)
●カリキュラムの標準化(全国的な標準モデルカリキュラムの作成)
●達成度評価の明確化(技能等を評価する成績基準・方法等の確立)
●職業能力の証明

  • ・履修を通じて得られる能力、各種資格(技能検定・業界検定等を含む)などを記載した履修証明、ジョブ・カード等の積極的活用によるキャリアパスの明確化

●職業資格と高等教育資格との参照

 

学習者は、履修証明の取得と同時に高等教育機関における単位取得も可能であり、学修成果を将来のキャリアに生かす観点から、短期教育プログラムをまとめるに当たり、企業・業界団体等においても評価されるような履修証明制度を積極的に活用することが期待される。

〈参考:単位認定の意義〉
意義Ⅰ:生徒・学生が、他の教育施設における学修について、自らの大学・専修学校等の単位として認定されることになり、より多様な学修機会の確保が可能。
意義Ⅱ:他の教育施設に在籍する者が、大学・専修学校等に(1年次から)再入学した場合、当該教育施設における学修について、既修得単位として認められることが可能。
※現在の履修証明プログラムは,単独の高等教育機関により実施されているが、これを産学官連携の活動一環として、多様な学修ニーズに応えられるよう、人的・物的資源の活用も含め、複数機関で評価・認定運用するプログラムの提供が期待される。
(履修証明プログラムの履修資格は,大学、専門学校等に入学できる者に限られる: 学校教育法施行規則第164条第3項)

 

 イ.学習成果が就業・キャリアアップ等において活用されるための取組

●就業・キャリアアップにつながる教育プログラムとして活用

  • ・企業・業界団体等におけるキャリアアップ・研修
  • ・公共職業訓練、求職者支援、新規就農支援 等

●産業界業等の第3者による評価

  • ・企業・業界団体等における教育プログラムの具体的な評価、位置づけ等(例えば、採用後の評価や研修の位置づけなど)

●情報提供・相談機能の強化

  • ・キャリア・コンサルティングなどによる適切なプログラムの選定、必要な支援策 等

●仕事と学び直しの両立が可能となる履修形態

  • ・長期履修学生制度、e-ラーニング、履修証明制度、ジョブ・カード等の活用 等

●職業教育・職業訓練機関からハローワーク等就労支援等への橋渡し機能の在り方

  • ・関係機関間における情報の共有、相談等を通じた橋渡し機能の強化 等

 

以上のア、イを踏まえつつ、学修成果が就業やキャリアアップに実質的に生かされるようにするため、人材養成ニーズの把握、カリキュラムづくり等の適切な段階において、業界団体、地方公共団体、ハローワーク、就業支援機関等との具体的な連携・協力の方策を検討することが期待される。

 

(5) 教育機関、産業界、職能団体等との連携強化

学習者の視点に立ち、学習者自らのキャリアパスを描けるような学習システムの構築を目指し、関係府省、産業界、職能団体等の連携強化を図り、経済社会のニーズに即応した職業教育の機会充実を図る。

 

大学・短期大学・専修学校・職業能力開発校等と地域の産業界が連携した広域又は地域のコンソーシアム等において、地域の雇用創造、産業振興への貢献、グローバル化への対応等に資する多様な学習機会の提供を促進する取組を支援する。

 

また、地域活性化の観点からは、地元の身近な短期高等教育機関として、短期大学、専門学校等において、中小企業等のキャリアアップ等のニーズに対応した短期プログラムの提供や、地域社会のニーズに対応した高校教育・短期高等教育の接続による一貫教育の拡充など、産学連携による専門教育の充実が期待される。

 

多様な質の高い学習機会を充実するため、複数の教育機関及び関係機関等の連携による、それぞれの強みを活かした明確な目標設定、取組の成果評価、取組の結果明らかになった課題等を新たな取り組みに反映させるPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルの実践によって、継続的な改善を図ることが期待される。

 

また、これらの取組に対する企業等の理解、評価が得られるよう、産業界等に対し広く周知するとともに、それが産業界等において、具体的にどのように活用され、効果が得られたのかについてフォローアップを行い、改善につなげていくことが重要である。

 

産業界等においては、必要な中核的専門人材を養成するため、教育機関等と協働で学習システムを構築するに当たり、コンソーシアム等の参画を通じ、産業界等のニーズに応じて新たに求められる知識・技術・技能等の具体的な提示・提供等の協力が期待される。

 

(6) 横断的課題

① グローバル専門人材

国際機関や欧米、アジア諸国等の国際的な職業教育の動向を踏まえ、特にグローバル化対応が求められているIT、クリエイティブ分野等におけるグローバル専門人材養成を戦略的に推進するため、産学官の連携の下で、一つの専門学校等教育機関では対応が困難な国際的な質保証を伴う双方向交流を促進するための取組を支援する。

 

また、円高の進行や海外市場の拡大に伴い、国際化に対応するため中小企業等において採用のニーズが高いアジア諸国等の外国人留学生への支援の在り方や、グローバル化対応に向けて必要な、日本人の生徒・外国人留学生が専門性を基礎とする国際的視野を身につけ、語学力・コミュニケーション能力※13を修得できる学習ユニット等の在り方について、引き続き、検討する。

 

国際的な職業教育の質保証を伴う交流においては、海外の学校との単位互換や企業における海外インターンシップ、教員交流など相互交流の具体的方策や、そのために必要な枠組みづくりについて、課題・ノウハウを共有する。このため、産学官の連携による国際的な質保証のためのコンソーシアムを形成し、調査研究を実施するとともに、必要に応じて、各分野の取組においても活用する。

 

また、アジア市場等における企業等の海外展開に対応する中核人材養成のための取組として、中小企業等のニーズへ対応する取組としてブリッジ人材養成等(中小企業等における経営基盤強化、観光、インフラ輸出、クリエイティブなど)を推進する。特に、日本の特色あるプログラムについては、アジア圏を視野に入れて海外展開を進める。
※グローバル専門人材養成の在り方検討WGにおける審議のまとめを参照。

 

 ② 新たな課題への対応等

各分野に共通する課題として、業界において新たに必要な基礎的な知識等を理解し、対応することができる教育内容を設ける。例えば、我が国の経済を支える産業構造や中小企業の現状、様々な業界のニーズや課題などに関するカリキュラムを積極的に設定し、自立した職業人の育成に資する教育プログラムを開発する。また、知的財産対策や生産管理工程など特にニーズが高い基礎的な知識等のカリキュラムの設定などに積極的に取り組む。特に、IT、クリエイティブ、経営基盤強化分野等におけるグローバル化に対応した取組を支援する。

 

③ 成果普及

各コンソーシアム等の成果については、公開し、教員の資質向上や産業界等との連携による実践的なモデルカリキュラム基準の開発や、達成度評価の開発等の取組など、教育の質の保証・向上における取組に活用されるよう成果の普及に努める。
なお、普及に当たり、成果の具体的な活用方策のイメージを提示する。新産業において必要な、新たな知識・技術・技能を付加し、既存カリキュラムの改善・充実につなげる、又は短期教育プログラムとして在職者へ提供された学習成果が企業等において評価・活用されるイメージを提示する。

 

このため、全国的な標準モデルカリキュラムに則した教育プログラム、教材、達成度評価の手法等の資源の共有化を促進するための環境整備や、全国規模の情報交流の場の提供、インターネット等を通じた情報提供を支援する。

 

④ 多様な遠隔教育等の活用

社会人等においては、実践的・専門的な知識・技術・技能等を修得するためのニーズが高い一方、学習と仕事を両立するための時間的・空間的な学修環境が課題※14となっている。このため、社会人等の多様なライフスタイルに即し、働きながらスキルアップを図るためのe-ラーニング等や学校の通信制を積極的に活用した学習システムの構築を支援する。

 

(7) 被災地の復興を担う専門人材

産業界等と教育機関等の連携により、被災地のニーズに応じた復興の中核を担う専門人材養成を支援する。被災地域の復旧の状況に配慮しつつ、被災地以外の教育機関、企業等からの協力を得ながら、特に、再生可能エネルギー、自動車・家電の組み込み、食・農林水産業等の新たな雇用の創出につながる分野での取組や、人材が不足する医療・福祉等の分野での取組を積極的に支援する。また、被災地の復興を担う専門人材養成の取組を、我が国の先進事例として推進する※15

期待される効果

  • ・再生可能エネルギー(建築・土木・電気、電気自動車、スマートグリッド等)
  • ・放射線工学
  • ・食・農林水産
  • ・観光
  • ・介護・医療情報事務 など

 

取組を開始して4年目を迎える平成26年度においては、特に、被災地の専門人材養成プログラム等の学習成果が就業やキャリアアップへ具体的に結びつくような取組や、地元企業等からの要請を受け、中長期的な観点から必要とされる新たな技術等をプログラムとして開発を行う取組等を支援する。

 

※12 大学・専門学校等の達成度評価の例《参考資料2 58~61頁》
※13 政府のグローバル人材育成会議の中間報告(平成23 年5 月)においては、グローバル人材の概念に「要素Ⅰ:語学力・コミュニケーション能力」、「要素Ⅱ:主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感」「要素Ⅲ:異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー」が指摘されている。《参考資料2 107頁》
※14 参考資料2 15、16頁:(参考)社会人の学修に対するニーズ
※15 参考資料2 119~141頁:平成23年度第3 次補正「復旧・復興における専門人材育成事業」

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